B級のフリした良作「マローボーン家の掟」
なんて良い映画なんだ…
久々に最後まで楽しく飽きる事なく見れた。
今日はこの映画。
原題「Marrowbone」
「マローボーン家の掟」
おススメ度🎥🎥🎥🎥4/5
1時間50分もある映画とは思えないくらいのめりこんだ。
サスペンスホラー?なのかな…
脚本の上手さ、演出の上手さ、役者の素朴な演技。全てが均衡を保ち全てが引き立て合ってこの作品を作り上げている。
しこたまB級ホラーを見てるけど、
ここまで脚本が素晴らしい作品は久々だった。
脚本の伏線回収、真実の暴露、無理が無く、見てる側にもゆるやかに知らされていく。
ああ、そうか、だから…となっていく感覚が何も知らないアリーと観客とでリンクしていく。
アリーよりも観客の方が謎を多く知っているのでより謎が解けていく感覚が胸を締め付ける程切ない。本当に切ない…
いやー久々に沢山のB級に埋もれたA級を掘り出した気分。かなり良作だった。
評判作だったのかいまいち知らないが、
2017年公開なのに日本で公開されたのは2019年4月…
ストレンジャーシングスで当たったチャーリー・ヒートンが主役家族の次男役で出てるから、そこらへんで拾われた配給なのかな?
ともかく、翻訳付きで日本で見れて良かった。
終わり方が素晴らしい。
ここからちょっとネタバレ🔽🔽
ネタバレ厳禁系映画だから、
ちょっとでも気になったなら本作を鑑賞してから読んで欲しい。
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ラストシーンが泣ける…
減ってない薬の瓶が貯まる薬棚。
そう、ジャックは薬を飲んではいないのだ。
アリーは医師には嘘の病状を伝えていた。
彼女はジャックの精神異常をそのまま受け入れて共に生きていく事を選んだのだ。
ジャックと、ビリーと、ジェーンと、サムと。
5人で。
あの日海で遊んだあの頃の気持ちのままで。
仲良く、楽しく。
いつかジャックがひとりで砦から出れる日が来たのなら、
2人はあの家からも離れられるのだろう。
いや、きっと叶ったんだ。
きっとラストシーンから続いているのがオープニングのシーンだ。
ジャックがあの日記絵本を読んでいるシーン。
机の上のあの家の模型。まわりにみんなの人形。
穏やかな懐かしむような表情で、色褪せた日記絵本の表紙を開く。
あのジャックはきっと砦から出れたジャックなのだと願わずにはいられない。
もう一度見たくなる、良い映画だった。
あとマジ、弁護士と怪物は良い気味だったね。
本当良い気味。
特に弁護士。人様の金で成り上がろうなんて考えるからバチ当たったんだよ!!
(怪物は死んで当然)